プロが教える芝張りDIYのコツ 芝の張り方編

この記事では、DIYにおける芝の張り方を解説します。

基本的な作業フローは、下地を整え、芝面が平らになるように張り、目土を入れ、水をやる、です!
施工適期は3~5月。

以下、張り方編、詳しく解説していきます。


芝の貼り方3通り

まず、下記の画像の通り、芝の貼り方には数種類あります。

左から、ベタ張り(100%張り) 目地張り 市松張り(50%張り)です。

おすすめはベタ張り

理由は、目地が少ないので雑草が生えにくく、のちの管理が楽。張ったときから綺麗。一体化が早い。とメリットが多いからです。
デメリットとして、一番芝の材料費がかかることですが、きれいでその後の管理が容易なので、おすすめします。

市松張りはおすすめできない

【理 由】

市松張りは、エリアを埋める際、芝の節約にはなりますが、一面が芝で埋まるまでに相当な期間を要します。
その間に裸地部分に雑草が生え、除草作業に手間必要。
芝の節約にはなりますが、目土が多く必要となるので、目土を購入する場合はその分費用がかかります。


芝の張り方ポイント

よく見る方向から見て、芝の向きを横長に張る
縦長に見るよりも、横長に見た方が、目地が目立たず綺麗。
「リビングから見て横長」「アプローチから見て横長」など、各家庭の状況に合わせて。
同じ庭の中ならば、離れたエリアの芝同士も、同じ向きにした方が綺麗に見えます。
とは言え、いずれ芝の成長とともに、目地はなくなるので、あまり悩まず直感で決めてください。
もし、悩むようでしたら、「外からの見た目」と「中からの見た目」のどちらを優先するかで決めるといいでしょう。

エリアの外側にくる目地をなるべく減らす
芝の切り口(目地部分)は、乾きやすく、枯れやすい。なかでも、エリアの外側部分が最も乾きやすい。
そのため、芝の長手方向を使い、ぐるりと巻くよう縁取り、目地を最小限にすることがポイント。
縁取りを先に、そのあと中を埋めていく手順がおすすめ。
↓下図参照

芝を切るときは小さくしずぎない
芝を張るエリアの形が四角形でないときなど、形を合わせて芝をハサミで切る必要があります。その時、なるべく小さなピースにならないよう配置を考えましょう。
↓下図参照

芝の厚みに合わせて地面を調整する
芝は一枚一枚厚みが違います。張った後に芝面が平らになるよう、下地を削ったり盛ったり調整します。あまり神経質になる必要はないので、極端な段差ができない程度に気を付けてください。

※下地の微調整に便利な道具があります。「こうがい板」というものです。手作りしています。適当な板を写真のように切るだけ。板はスギやヒノキ、ツーバイ材など手に入るもので。ナタやカンナをお持ちならば、底面を片刃に削るとより地面を削りやすいです。左利きの人は写真と反対側を削ってください。
↓クリックで拡大

目地が十字にならないように
目地が十字に揃うと

  • 角が乾きやすい
  • 方向に一直線になり雨で土が流れやすい
  • 踏んだ時に芝が動きやすい(←活着に影響)

等々、悪いことばかり。
どうしても目地が集まってしまう場合は、芝を切ってでも、7~8cmはずらしたいところです。

まっすぐに並べる
芝は必ずしも同じ大きさではなく、微小な大小があるので、詰めて並べていくと一方にラインが偏ってしまいます。
まっすぐ並べるには、べた張りの場合でも、目地に多少の余裕を持たせるとよいです。とは言っても1cmも隙間を開ける必要はなく、ほんの気持ち程度の余裕で十分。一枚一枚で几帳面にラインを揃えようとはせず、一列全体の中で揃えればOK。あらかじめロープを平行に張り、ガイドにするのも有効な手段です。


目土の入れ方

芝の上から目土を適度に振りかけ、トンボなどで目土を敷き均し、ホウキなどで目地の隙間にすりこむように掃く。


目土の入れ方ポイント

隙間にしっかりいきわたるように
下地、芝、目土(目地)が一体化することで、乾きにくくなり活着が良くなるので、目土はしっかりと隙間に入れましょう。
トンボなどで目土を敷き均したら、腰の強い竹ボウキなどで、目地の隙間に刷り込むような気持で掃くと良いでです。その際は、張った芝がめくれないよう、力加減に注意。

芝が埋まらないように敷く
芝が埋まるほど目土をかけると、日が当たらずに成長が阻害され、最悪の場合腐って枯れてしまう。
この段階での目土の役割は、あくまでも芝、下地、目土(目地)を一体化させる接着剤のようなもの。表面を平らにするのは、下地作りと張り並べる段階で済ませておきましょう。

縁が乾かないように
上でも触れましたが、芝のエリアの外側が、一番乾きやすいので、目土をしっかりと当てて保水させることが大切です。


芝張り直後の水やりポイント

芝張り直後、十分に灌水することで、目土を染み込ませ、一体化させることができる。そのためには「腹をこわすほど」の水やりを!

水撒き直後に芝を踏むとボコボコになるので、水を撒いたところは歩かないよう、水道から一番遠いところから始めて、バックしながら撒くきましょう。

        1. 真上からの灌水
        2. ホースノズルで拡散
        3. 端から順に
        4. 縁を忘れずに

 

敷き均した目土が水圧で動かないよう、拡散状のホースノズルで、真上からの灌水が望ましい。

水が芝の一枚一枚に行き渡るように、端から順に、縁を忘れずに与えてください。

 


芝張り後の注意点

芝は、3~5月の適期に張れば、ひと月もすれば、根付きはじめ、早ければ夏の終わり頃にはもう剥がれなくなります。

        1. 芝が根付くまでは歩行注意
        2. 十分な水やり
        3. 雑草は早めに抜く
        4. 施肥は根付くまでしない

芝が根付くまでは、芝の上を歩くときは、芝がずれないよう、そろりそろりと歩きましょう。もしずれてしまったら、一度その場の目土を取り除いてから芝を元に戻し、目土も戻してから水をかけてください。
水やり頻度は、季節や環境にも左右されますが。毎日少しずつではなく、与えるときには十分に。芝の下の地面にしみこませるイメージでたっぷりとあたえてください。
特に夏場は、水切れでカラカラという事態にならないよう注意が必要です。あげすきるということは、あまりないと思いますが、仮にあげすぎたり、下地の水はけがわるいばあいなどは、芝の上にキノコが生えてくることがあります。

その場合は水やりを控えめにしてください。


最期に

以上芝の張り方の解説でした。
3回に分けて記事にした、DIYにおける芝張りアドバイスでしたが、少々長くなりまして(*_*; お読みいただいた皆様ありがとうございました。

下記の記事↓と合わせてご参考になれば幸いです。素敵な芝庭ライフを♪♪♪

下地編 ▶ 「プロが教える芝張りDIYのコツ 芝の選び方編」

芝の選び方編 ▶ 「プロが教える芝張りDIYのコツ 下地編」

 

以上 小泉 雄作
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